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 メダカの兄貴分
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めだか通信
第1回 二月
メダカの兄貴分

 二月というと三日の「節分会」 毎年この日、鎌倉の極楽寺では『星供養』を行う。

 これは生れ年の星(立春より数えた一年で、1月1日〜2月3日生れの場合は前年の当り星<九星>でみる)を祀って厄を払い大難を小難に、小難を無難へと祈祷して運勢を開き良い年となるようにするものです。この法要の後「大楽茶」を含む茶会が催されます。

 翌日は『立春』、そして15日は『釈迦涅槃会』これらを主題にした茶会の他、近付く春の気配を色々な工夫で盛り込んだ茶会が催されることでしょう。

 正月気分は完全に失せ、スキー&スノボに心惹かれるこの雪の季節、茶の方では「梅一輪 一輪程の暖かさ」といった趣で「梅花」を用いられることがある。一方で『雪中梅』
といった画題も好まれてきたのをご存知の方も多いことと思います。今更説明する程の事でもありますまいが、雪を冠し、未だ寒風厳しい中に清冽な香を漂わせる「梅花」の厳しい美しさには峻厳な禅僧の風格を思わせるものがあります。室町以降、多くの画僧等によって描かれる「梅」の厳しい力強さは『侘茶』の概念につながるものでしょう。

 此の時期、世間では『夜咄の茶事』がもてはやされる様です。蝋燭や灯火・炎の揺らぎに、今日の日常ではなかなか味わうことの出来ない世界が広がるのは楽しいことであるに違いありません。

 又、近頃では特に「茶飯釜」を用いてのそれが喜ばれる傾向にあります。席中で御飯を炊き、其の釜で湯を沸かし茶を点て客に勧める、釜一つにて客を遇す、『本来無一物』といった『窶(やつ)れた侘びの極地』である様に思えるのでありますが、料理の献立を見てみると一概にそうとは言えない様で…それをどうこう言うつもりはありませんが…席中で御飯を炊くという行為は気分を和ませるものです。時にはクダケ、流れ易く、時には酒宴となり、酒をいくら飲んでも乱れないのを誉めそやす体が有る様だとか、料亭・呑屋…色町での宴会なら兎に角、主役の御茶が角に追いやられて「何の面目や在らん」ということでしょうか。

 厳寒の折「茶会」に招かれ、蹲踞に用意された湯桶に亭主の心入れを感謝しつつも、水壺に張った薄氷を打ち砕き、其の水で手水を使った古人の「覚悟」を如何に観るのか、『ぬるい客』とならないためにも、心身を引き締めて冬の寒さ(自然を自然のまま)に立ち向かってこそ「茶花」を観る事が出来るし、亭主の心入れも見えてくる様に思えるのですが。

 日本人がインスタント(即席・速成・早分かり)好きである点については古くからの文献にも現れている処です。が、一方では、この様に一朝一夕には成し難い世界である文化をも育んできたのです。この文を読んでいる貴方、さも簡単そうに甘い言葉に誘われてこの世界を覗いた貴方、『茶』の世界は知れば知る程面白く、抜け出せなくなりますよ!但し指導してくれる先生次第ですけどね。



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